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再生医療

2023/02/17
再生医療に関連する法律について

こんにちは。アヴェニューセルクリニック院長の井上啓太(いのうえけいた)です。

今回は趣向を変えて、細胞治療の法律のお話をさせていただきます。

細胞治療を安全に行うための法律が厳格にあります。

このブログを最後まで読んでいただくと、細胞治療はどの様な法律の下で行われているのか知る事ができ、

安心して細胞治療を受ける事ができます。

 

再生医療の法律

 

法律が制定される前は、ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」というガイドラインがあり、

そのガイドラインに従って、臨床研究をしていました。

その後、安全性を確保するために「再生医療の安全性の確保等に関する法律」

医薬品・医療機器等の品質・有効性及び安全性の確保に関する法律(薬機法)」の2つが制定されました。

「再生医療の安全性の確保等に関する法律」は略して再生医療安全確保法とも呼ばれていて、

当院の様な臨床を行うクリニックはこの法律を守って治療をしています。

製薬会社などで、細胞を使った薬を作る様な場合は薬機法に従って行っています。

今日はこの中で2014年11月に施行された、「再生医療の安全性の確保等に関する法律」についてお話をしていきます。

 

「再生医療の安全性の確保等に関する法律(再生医療等安全性確保法)」のポイント

 

リスクに応じた再生医療等の提供計画を厚生労働大臣に提出

病態やリスクに応じて行う再生医療の治療の計画書を、厚生労働大臣に届け出をしなければいけません。

この届け出をしていないと法律違反になってしまい、罰則も定められています。

 

医療機関が治療法の届け出を行う時に、認定再生医療委員会の審査にパスをしなければいけません。

日本全国にある認定再生医療委員会は、再生医療の妥当性を判断・審査をする独立した機関です。

その審査をパスした医療機関だけが、再生医療の治療を行う事ができます。

 

再生医療等安全性確保のイメージ図

※厚生労働省HP 再生医療等提出計画の提出等について(概要)

 

リスクの3段階

第一種(リスクが高い)

臨床で使用した前例が無い、あるいは他人の細胞など人体に対してのリスクが高いとされています。(iPS細胞やES細胞など)

 

第二種(リスクが中程度)

自分自身の幹細胞を培養して、自身の体内へ戻す治療などが第二種です。

培養するとなると体外へ出ている時間があり、加工などで人の手が加わるので中程度のリスクとされています。(培養した幹細胞など)

当院は、この第二種の治療を行っております。

 

第三種(リスクが低い)

代表的なのはPRP療法で、怪我をした時に止血の役割をする血小板を加工して作った製剤を肌などに打ちます。(PRP療法やAPS療法)

 

リスクに応じた手続きのイメージ

※厚生労働省HP 再生医療等提出計画の提出等について(概要)

 

医療機関が自院で治療用の細胞加工物を製造する場合は厚生労働大臣への届出

自院で使う細胞を作ったり加工したりする場合、届け出が必要になります。

また、自院ではなく細胞の加工を外部に委託する場合は、厚生労働大臣から許可を受けた企業に委託が可能になります。

再生医療を行う場合は、厚生労働大臣の許可がなくては行ってはいけないという事です。

 

この様な法律や審査機関があり、そのルールをパスした治療法だけが患者さんへ提供する事ができます。

厳しい審査をくぐり抜けているので、安全性が確保されています。

再生医療は新しい治療法なので、まだまだ一般的には馴染みが薄く安全性に不安がある方もいらっしゃると思います。

その様な方は、ぜひ当院へお気軽にご相談下さい。

 

今回の内容は動画もご覧いただけます。

 

 

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