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再生医療

2023/12/13
幹細胞治療に欠かせない脂肪採取の様子をご紹介

こんにちは、アヴェニューセルクリニック院長の井上啓太(いのうえけいた)です。

今回は、幹細胞治療に欠かせない脂肪採取の様子をお伝えしたいと思います。

脂肪採取前の麻酔と採血の様子

脂肪は、お臍のきわを数mm切開し採取をします。

お臍のきわに小さいシワがありますので、ここから切っていきます。

臍のしわに合わせて切る.png

お腹の皮膚を切るとなると傷が気になると思いますが、お臍のシワに合わせて採取しますので傷はなくなります。

 

 

まずは、麻酔をします。

麻酔を打つ時の注射には、少し痛みが生じますがこれ以降、痛みはほぼありません。

麻酔を打つ.png

患者様に感覚を伺いながら麻酔をしていきますのでご安心ください。

だいたい500円玉の範囲に麻酔をしていきます。

500円玉に合わせて麻酔.png

脂肪を採取すると大きい塊の脂肪をイメージすると思いますが、実際は米粒くらいの大きさの脂肪です。

また、片方のお腹から脂肪を採取すると左右のお腹の大きさが変わるのではないかと不安になられる方もいらっしゃいますが、

その様な事はないのでご安心ください。

 

麻酔を打ち終えてから3分〜5分ほど時間をおきます。

この間に採血を行います。

血液採取.png採血する血液の量は、注射器2本分(50ml)になりますので、人間ドックで採る量より少し多めの採血です。

 

脂肪採取の実際の様子

採血をしている間に先ほどのお腹の麻酔が効いてきますので、脂肪採取を始めていきます。

麻酔が効いているかを確認して、再び何度か消毒をしていきます。

 

再度消毒.png

 

お腹の上に清潔な布をかけていきます。

この布は清潔エリアなので、布の上に手を出したり触れたりしない様ご注意ください。

麻酔が効いているか再度確認をしてから、お臍のシワに合わせて数mm切開します。

 

脂肪採取切開.png

皮膚の切開中に痛みや違和感が出ないかを確認しながら慎重に2mm程の切開創を作ります。

脂肪を採取する際は、専用の特殊な機械を使用します。

脂肪を採取する時に「パチン」という音がします。

脂肪採取.png

 

これが脂肪の粒です。

脂肪の塊.png

これを何度か行います。

脂肪採取中は麻酔が効いているので痛みはほぼありません。

3回ほど脂肪採取.png

 

ほとんどお臍のシワに隠れてしまうような傷になっています。

臍の傷.png

 

 

内出血を予防するために、ガーゼの束を傷に押さえていきます。

ガーゼで止血.png

 

ガーゼの上から止血用のベルトで固定していきます。

ベルトで止血.png

この状態で止血をしていただきます。

 

内出血が起こる確率は、だいたい3人に1人ほどですが程度は非常に軽いです。

500円玉くらいの内出血が少しできるくらいです。

 

傷の方は非常に小さいので圧迫が終わった後は、シャワーや入浴などお風呂に入っていただいても全く問題はありません。
この様に患者様に負担の少ない方法で脂肪を採取する事ができます。
ただ不安な事はあると思いますので、ご質問などございましたら当院までお気軽にお問い合わせ下さい。

 

こちらの内容は動画でもご覧いただけます。

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