先日、大阪で行われた第65回日本形成外科学会総会・学術集会に参加してきました。1年に1度の、形成外科領域の日本最大の学会になります。
学会全体のテーマも”形成外科とテクノロジーの融合”で、医療におけるデジタル化を意識した内容となっていました。AIやVR/ARなど流行りのテクノロジーや、最新医療機器に関するディスカッションが充実している学会でした。2022年度の診療報酬改定(医療行為に対して支払われる報酬=診療報酬が2年に1度改定されます。国の医療の方向性を決める舵取りの意味合いもあります。)において、オンライン初診が認められるなど、今後日本の医療体制は大きく変化していくと思われます。これに伴い、美容医療やリンパ浮腫治療も形を換えていくのかもしれません。
私は、”形成外科領域における超音波機器の応用”というテーマのシンポジウムにて、超高周波超音波の応用例について発表してきました。超音波は、体への侵襲なく(CTやレントゲンは被爆の問題があります。)、リアルタイムに体の状態が分かる優れた医療機器になります。リンパ浮腫治療においても、診断や手術前の治療計画のために超音波機器を用いることは重要になってきております。
当院においても、リンパ浮腫や下肢静脈瘤の診断、外科治療の術前検査において、高解像度の超音波機器を使用しています。
今後も最新の知見を常にアップデートしつつ、リンパ浮腫治療を行なっていこうと思います。
(辛川領)