「浮腫」。まず読み方は「ふしゅ」。つまりは「むくみ」という意味です。さらに「リンパ浮腫」とは腕や脚など皮膚の下にリンパ液が溜まり、むくんだ症状を指します。そして「リンパ浮腫」には、病態から大きく2つの種類に分類されます。一つは、先天性を含めた原因不明の”特発性リンパ浮腫”です。もう一つは、日本で大半を占めるがん治療後などの”二次性リンパ浮腫”です。
乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん、外陰がん等のがんの手術において、リンパ節郭清(病巣付近のリンパ節を切除すること)を行うことがあります。この際、手足の末梢から中枢へと向かうリンパの流れが途絶えてしまい、リンパ流のうっ滞が起こります。これが、むくみの原因となります。リンパ浮腫のメカニズムを表した図は以下です。
(辛川領)
<記事更新:2024年9月6日>