アヴェニューセルクリニックでは最先端の再生医療、足のむくみの日帰り治療を受けることができます

再生医療
細胞加工施設届出済 第二種再生医療等提供計画提出済

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アヴェニューセルクリニックは第二種再生医療等提供計画番号を取得しています。

幹細胞をもちいる再生医療は、厚生労働省が認めた特定認定再生医療等委員会でその治療の妥当性・安全性・医師体制・細胞加工管理体制が厳しく審査されます。そこで適切と認められれば厚生労働省に治療計画を提出することができ、はじめて治療を行うことが可能となります。アヴェニューセルクリニックは正式なプロセスを踏み厚生労働省に第二種再生医療等提供計画を提出し、計画番号を取得した医療施設です。

幹細胞とは?

 私たちの身体のなかには、皮膚や血液のように、ひとつひとつの細胞の寿命が短い細胞も多く存在します。その絶えず入れ替わり続ける組織を保つために、私たちは失われた細胞を再び生み出して補充する能力を持った細胞を持っています。また、組織が怪我をしたりダメージを受けたりしたときも失われた組織を補充する能力を持った細胞が必要となります。こうした能力を持つ細胞を「幹細胞」と呼びます。この「幹細胞」がいるから私たちは受精卵から成長し、また大人になってからも日々の身体を維持できるのです。

▲ 幹細胞とは(出典:SKIP)

幹細胞と呼ばれるには、次の二つの能力が不可欠です

1つは、皮膚、赤血球、血小板など、わたしたちのからだをつくるさまざまな細胞に変化する能力【分化能】、もう1つは自分とまったく同じ能力を持った細胞に分裂することができる、つまり幹細胞が幹細胞に分身する能力【自己複製能】です

幹細胞は大きく2種類に分けられます

① どのような細胞でも作り出すことのできる「多能性幹細胞」
 1つは、ES細胞(胚性幹細胞)のように、わたしたちのからだの細胞であれば、どのような細胞でも作り出すことのできる「多能性幹細胞」(Pluripotent Stem Cell)です。
 多能性幹細胞は、わたしたちのからだのなかにある様々な組織幹細胞も作り出すことができます。その中で京都大学の山中教授らがヒトiPS細胞の樹立を発表するまで、再生医療研究のもっとも中心的な存在として注目された細胞がES細胞です。

 ESとは「Embryonic Stem Cell」の略です。日本語では「胚性幹細胞」、つまり胚の内部細胞塊を用いてつくられた幹細胞です。胚は、受精卵が数回分裂し、100個ほどの細胞のかたまりとなったものです。この胚の内側にある細胞を取り出して、培養したものがES細胞です。1981年にイギリスのエヴァンスがマウスES細胞を樹立したのがそのはじまりです。1998年にはアメリカのトムソンらがついにヒトでもES細胞の樹立を成功させました。ES細胞は半永久的に維持でき、目的の細胞へと分化させることができることから、再生医療のソースとして大きな期待が集まりました。しかし、ES細胞から細胞や臓器をつくることができたとしても、それは移植される患者さんにとっては「他者」の細胞であるために、臓器移植と同じように拒絶反応の対象となってしまいます。
 加えて、「胚」を破壊しなければES細胞を得ることができません。ES細胞のもととなる胚は、不妊治療の際に不要になった「余剰胚」を、提供者にきちんと同意をとって作られています。しかしまた、生命の源である胚をこわして作るという倫理問題を含んでいます。

 私たちの体の細胞は全てたったひとつの受精卵に由来しており、同一の遺伝子を共通に持っていますが、それぞれの細胞では必要な遺伝子以外は情報が読まれないように遺伝子にカギがかけられています。このため、血液が皮膚になったり、皮膚が心筋になることはありません。
 皮膚などの細胞に、リプログラミング因子と呼ばれている特定の因子群を導入すると、細胞がES細胞と同じくらい若返り、多能性を持ちます。このように人工的に作った多能性幹細胞のことを人工多能性幹細胞(Induced Pluripotent Stem Cell):iPS細胞といいます。世界ではじめて作製した山中教授によって名付けられました。
 このようなiPS細胞ですが、ES細胞のように倫理的な問題はなく大きな期待を持つ細胞である一方、効率よく作製することが難しいこと、また、ES細胞と同じく癌化のリスクは一定以上あるということで現段階では世界的に臨床普及に至っていません。
② 消えゆく細胞のかわりを造り続けている組織幹細胞

 もう1つは、皮膚や脂肪や血液のように、きまった組織や臓器で、消えゆく細胞のかわりを造り続けている幹細胞は「組織幹細胞」と呼ばれています。組織幹細胞は何にでもなれるのではなく、血をつくる造血幹細胞であれば血液系の細胞、神経系をつくる神経幹細胞であれば神経系の細胞のみ、というように、役目が決まっていると考えられていました。しかし、骨髄の中に存在する間葉系幹細胞は筋肉や軟骨、脂肪、神経などに分化する、いわゆる「多分化能」を持つことが明らかになってきました。つまりES細胞やiPS細胞と同様、いろいろな細胞になり得ると言うことです。もちろん、ES細胞やiPS細胞のように全ての細胞に分化できるということは確認されていません。しかし、2003年には山口大学で肝臓治療の研究に使用され、2007年には京都大学で骨に分化させる研究が始まりました。2013年7月の時点では国内だけでも80件以上の組織幹細胞を用いた臨床研究が行われていると報告されています。また海外でも、関節内注射により変形性関節症の治療が行われたり、点滴治療により脳梗塞・多発性硬化症という難病の治療が広く行われています。またいわゆる、抗加齢(アンチエイジング)を目標とした予防治療としても治療が行われています。
 そして近年、骨髄に存在する間葉系幹細胞と似た性質をもつ幹細胞が皮下脂肪内にも多く存在するということがわかってきました。これは脂肪由来間葉系幹細胞といわれ組織幹細胞の中でも採取が簡単で、組織量も豊富に存在することから治療細胞として注目されています。

組織幹細胞を利用した治療の特徴は次のようなものが挙げられます。

  • ES細胞と違い自分の細胞由来である。倫理的な問題はない。
  • iPS細胞と違い遺伝子操作は必要が無い。
  • ES細胞やiPS細胞と違い癌化の報告がない。
  • ES細胞やiPS細胞と同じく多分化能を持った細胞である。
  • 骨髄にしても脂肪にしても採取する際に侵襲は少ない。
  • ES細胞やiPS細胞のように全ての細胞に分化すると確認されているわけではないので治療の適応はある程度限られる。

間葉系幹細胞の特徴を捉え、有効に治療に用います

 アヴェニューセルクリニックはクリニック内に細胞加工施設をもつクリニックとして厚生労働省への届出を済ませています。「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(再生医療等安全性確保法)は、再生医療等を提供しようとするクリニックや病院、再生医療等提供計画を審査等するもの(クリニックや病院を監査する委員会)、特定細胞加工物を製造する施設(細胞加工する業者やクリニック内の細胞加工施設)などを対象として再生医療等の安全性を確保するために制定されました。再生医療等に該当する医療の提供を希望する医療機関や細胞培養加工施設は、法規制への対応が求められます。