夜間にトイレに行きたくなって目覚めてしまう。そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
もし、就寝中2回以上尿意のために起きてトイレに行く場合は、夜間頻尿という症状になります。1回までは正常範囲です。
この夜間頻尿、実は足のむくみが原因になることがあります。
通常、足のむくみは日中に重力の影響により発生します。この状態で就寝すると足に溜まった水分が心臓の方に流れて血管内にもどり、循環する血液量が増えて腎臓から濾過されて出てくる尿量も増えるんですね。
高齢者の夜間頻尿の原因
むくみが主な原因で夜間頻尿となっている場合、頻尿の治療方法は浮腫の治療と同じです。静脈瘤によるむくみならば、弾性ストッキング着用と血管内レーザー治療、リンパ浮腫によるむくみならば、弾性ストッキング着用とリンパ管吻合術(LVA)が必要ですね。LVAをすると浮腫の水分が吻合した静脈から循環系にもどって一過性に尿量が増えることもありますが、いずれおさまります。
<記事更新:2024年4月22日>
(文献)
1. Sleep Med Clin. 2018 Mar;13(1):107-116. doi: 10.1016/j.jsmc.2017.09.010. Epub 2017 Dec 8. Sleep and Nocturia in Older Adults. Vaughan CP(1), Bliwise DL(2).
2. Am J Med. 2010 Mar;123(3):e3-4. doi: 10.1016/j.amjmed.2009.09.028. Nocturia: an uncommon presentation of lower-limb lymphedema. Cagnati P, Colombo BM, Gulli R, Russo R, Puppo F, Boccardo F, Campisi C, Murdaca G.